『映画の授業―映画美学校の教室から』/黒沢清 他(図書)

映画の授業―映画美学校の教室から

映画の授業―映画美学校の教室から





最近、黒沢清について調べている。
それは、“何だか違和感を覚える演出”を学びたくて暗黙に黒沢清を選んでしまったのだが結果として失敗だった。
けれど、前々から彼の作品をあまり見たこともないという事でいい機会ではあった。
監督の演出術を学ぶ場合、人々は如何しているのだろうか。
私は初め書物から入ったのだが、やはり全然参考にならない。
良く“全ては映画の中にある”と言うが、実際に作品を見る以上の勉強方はやはりないようだ。
実際に作品を見て、演出において、また気になる点を箇条書きにメモを取る。
その上で、書物に目を通した方が遥かに理解し易い。
しかし、今回はこの書物の選択においても失敗した。
監督直筆の本は確かにコメントが近いのだが、やはり客観的に捉えられているかどうかという点においては貧しい。
どうしても監督の心境だとか狙いだとか内面的な話になってしまい、表王的な記述はあまりない。
当たり前のことだ。この場合は、特集で何人かの批評が集まっている雑誌の方が的確に情報を得れる気がする。
また、作品の選択においても失敗している。この理由は明確だ。僕がホラーを見れないからだ。だって怖いし。
まぁ、今後も黒沢清は見ることとして、本来の意図とはずれるが調べようかと思う。