オフィス街の夜空上映会(24日)

てんま橋付近にあるフジワラビルでは毎月一回屋上で自主制作映画の夜空上映会をしている。このビルは大正時代からのもので、老朽化も激しいがレトロでかっこいい。そのスペースを有効活用しようということで、地下・一階・三階・屋上などはギャラリーとして開放しており色々な催しがなされている。今日はその月一回の上映会の日でわざわざ“翔”の帰り道がてら足をのばし行ってみた。ここら辺は商店街やオフィスビルなどが立ち並び見ていて飽きない。ただちっとフジワラビルの場所はわかりにくい所にあり見つけにくいが、そこもまた隠れ家みたらいで良い。七時半上映開始でお客は僕も入れて八人・・・えっ?結論から言おう。はっきり言ってとても上映会と言えないしろものであった。時間通りには始まらない、お客のほとんどは今回の監督さんたちであり、流すビデヲもじゃぁ次これっと言ってカバンから出す内輪感。上映会とは名前だけ。言い換えるならホームビデヲパーティーである。ただ作品のクオリティーは一概に高かった。僕らには出来ないライティングや十六ミリによる撮影とテレシネの技術、CGなど技術面では素晴らしい。一本だけOPクレジットで“映画美学校”とでていたので、もしかしたらそこの生徒さんなのかもしれない。ただ作品の内容はそういった人たちに有り勝ちな“自己紛争”しかも三本中三本がそれだったのでさすがにグロキィー。色使いもなぜか皆同じで基本的に青・黒・白が多かったので寒い印象も受けた。まぁそこそこおもしろかった。けれども、前に述べたように上映スタイルは最悪だった。せっかくこのような素晴らしい作品と素晴らしい上映環境(夜空・スクリーンなしでもいける壁・音声を赤外線で飛ばして騒音を防ぐ手間)がるのにもったいないと思ってしまった。驚いた事にきっと映画は映画だけではおもしろさというのは完成されないらしい。映画とはそれを見る環境も作品の良しあしに関わらず影響を与えるということに気付いた。仮にその環境を映画館とすると、映画館は迎える姿勢を常にとり、決して作品の邪魔することなく、また作品に勝つ事も劣る事をゆるされず、ただそこにデンで何食わぬ顔で存在していて欲しい。そう思った・