shinka2004-04-29

福井県に行って来た。
その昔、わが部には“青春花火”という記念的な大作があった。
何が記念的かというと私自身も良くわからない。多分初めて入選したとかそういうことですか?事情に詳しい先輩方、どうか教えてください。
さて、まぁそういった作品があったわけですよ。でも今うちのボックスにはそのVHSが置いてなく、現役メンバーもその名前だけを知るという形になっている。かくの私もその一人でした。しかし、ひょんなことからその“青春花火”に出演していた主人公Kさんが六年ぶりにそのロケ地を訪れたいというのでその旅に同行することとなった。訪れるというからには、それはそれは遠い旅路でしたよ。電車を四本近く乗り継ぎ、約四時間弱かけてロケ地、福井県高浜に到着。てか福井県って!?地理に疎い私はそんな県があることも知らないで、今その福井県に立っている自分に対して俺なにしてんの?と何度も自問自答。ほんと田舎だった。何もない。なんもないということがるぐらい。撮影当時は二度も撮影合宿をして訪れたという。ご苦労様。でも、撮影合宿って楽しそうだな。今回の僕の役割、そのはKさんがこの高浜を訪れる様子をDVで撮影というドキュメンタリタッチな事をすること。しかし、始まってみればKさんが私を撮っている。はてさて。町をしばらく歩くと段々と磯の匂いがしてきた。それから数分後にはビックリするぐらい綺麗な海と空が広がる。空はどこまでも青く、海にはサーファーの群れ。ん?群れ?ここってそんなところだったのか!?海についてからと言うもの、映画に出てくる名シーンの場面を見つけては撮影&コメントをしていった。この旅に行く前にKさんからその“青春花火”のビデヲと参考資料も頂いていたので、私もKさんと一緒になり、おおはしぎ。傍からみてもとてもいいロケーションだと思う。所々面白いところがあって、合宿するには持って来いだと思った。
劇中、海辺におおきな鯨の絵を各シーンがある。海辺は五月と言うこともあって鯉幟が気持ちよさそうに泳いでいた。僕らは疲れているにもかかわらず、その鯉幟のふもとに、その劇中そっくりの大きな鯨を書いた。う〜ん、青春やな夕暮れに近づく。Kさんが灯台に登りたいと言い出した。灯台は劇中には使用されてはいなかったが、撮影に合間に行った思い出の場所らしい。灯台といってもそれは小さなもので、電球を取り替える業務用の梯子しか付いていなかった。それでも僕ららは構わず、こぇ〜とかいいながら小学生みたく灯台に文字通りよじ登った。灯台の上から海はとても綺麗で。そして恐ろしく怖かった。初めはビクビクしていたけれども、最後にKさんが海に向かって「ピョンヤ〜ン!ピョンヤ〜ン!マンセーイ!」と叫んでいた。僕にはさっぱりわけがわからなかった。
撮影から六年も経っているのに、その町は本当に変わっていなかった。
全ての場所が映画を思い出させ、また映画が全ての場所に僕らなりの意味を持たしていた。
帰り際、ふと思う。待っていたのかもな。

*撮影 〜青春花火を踏まえて



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