shinka2004-03-11

今日は学内での撮影。三日目ということでみんなも慣れてきている。
校内、教室と撮り進めてゆくうちに段々とやんなってきた。まるで学園ドラマを撮っている気分。そうならないようにカット割を撮影監督と考えて“映画”にしようとするのだけれども、最後の最後でどうにもならないシーンがあった。照明をたくのにも広すぎるフロワー、背景してはのっぺりすぎる真っ白な壁、3人を収めると言う難しい構図とそのシーンは大変だった。撮影監督も逃げ出す始末。結局私が撮ったのだが、そのシーンを撮ってしまったことで何かが変わったように思う。そのシーンがダメだったとか、チープだっとかではない。“映画”にするという難しさと簡単さ。その境界線が実際ないとなんとなく思っただけだ。結局、観客なくして私たちは存在できない。それをただなんとく思って、妙な脱力感を覚えたのだ。それがその後の撮影のやる気をなくさせてた。これじゃダメだと思い、その日予定されていた主人公の部屋での撮影と、ビデオ屋での撮影をキャンセルして、早めに終了させた。その日は早めに寝た。明日も撮影がある。それが唯一つ、私を嫌にさせ、また奮い立たせる。なんのために撮るのだろうか。それまでは自分のためが一番だった。でもそれ以上の何かを欲しいと初めて思った。