shinka2004-03-12

今日は主人公の部屋とビデオ屋の撮影と町をぶらつくシーンの撮影。ということで余裕を持って撮影できる。

今日の撮影は大変だった。ビデオ屋と駅。これが今回僕らを苦しめた。主人公がビデオ屋でビデオを選ぶというシーンなのだが前もってお店に許可をもらうかというところがネックだった。許されればいいが、断られたらそれまで。あとどうやって説明すればいいかということも。こっちが思っている以上にあちら側が大きく捉えてしまったらどこにお願いしたってアウトだ。一件目、お願いすることに決まったが、話をしてみるとお偉いさんが来てダメとの事。人の良さそうな人だったのでお願いすればなんとかなったかも知れないが、すぐ却下されたところから規約というか営業方針的に何か定まっていたと思ってすぐに退散した。帰り際、最初に対応してくれたバイトの顔が気になった。
しかたなく町をぶらつくシーンを先に撮った。途中、駅から主人公が出てくるシーンが欲しかったので、急遽追加で駅構内で撮影していたのだが、途中駅員が注意してきた。ここは駅構内なので許可がないとダメと。許可?そんなものほんと出しているのか?出していたとしてもこんな大学サークルの輩に出していただけるのでしょうか?わからない。ちょっとだけ反発してみた。二メートル先を指して、ならそこは駅構内じゃないからいいわけですね!駅員はうんざりという風に私を見た。俺もうんざりだよ。さっきのビデオ屋のバイトと同じ顔をしていた。結局そのシーンは駅員が来る前に撮り終えていたので画面的には問題はない。でも、昨日からのもやもやとあいなって、スタッフ達には気の悪い思いをさせたのかもしれない。
その後、ビデオ屋のシーンを違う店に撮りに行った。前回のこともあって今回はゲリラ的で。店に入るのはキャストとカメラマンの二人で、店内に入る前に打ち合わせをして撮影に向かってもらった。待ってる間、怒られないか心配だったが、無事彼らは帰還した。ほんと前回に引き続き彼らには頑張ってもらって監督して申し訳なかった。
こういうことは撮影中良くある。学生なんてこんなもんだと思っているし、前回の作品ではもっと頭に来る体験もした。だから落ち込んだりはしてない。でも、今日撮影に入る前、通りかかった商店街で映画かドラマを“本物の人たち”がとっていた。うどん屋での撮影で入り口は暗幕で覆わられ、外にはいくつもの機材が出ていた。いいなぁというのが感想だ。今日の自分達の立場、その撮影、昨日のもやもや・・・なんだが良くわからなくなってきた。今回、商業映画の撮り方に近づけるという目標もあったが、実際はこれだ。私たちは偽者なのだろうか。確かに自主映画には商業映画には出来ないこともたくさんある。でも、今日だけはなんだか滅茶苦茶考え込んでしまった。なにをすればいい?なには許される?なんのために?馬鹿な疑問。高校生か俺は。それでも撮影をしているのはこのスタッフ、このキャスト、そして昨日の行定監督の言葉があるからだろうか。評価は自分でするもんじゃなくて、他人がするもの。
それがどうした。そう。そうだよ。