shinka2004-03-02

さて、三月になりました。もうすぐ春ですね。
今日も今月から始まる撮影の下準備で大忙し。下準備と言うのは大体、キャステイングやスタッフィング、ロケハン、スケジュール管理やら役割分担などを助監とつめていく作業ですかね。まだ、全員の顔合わせなどしていないからどれだけ大きなことかわからないので、話し合っていてもピンと来ないし、それだけに不安である。が、こういった作業をしないと撮影に入ってから慌てることになるのでやっぱりちゃんとやらなくては。まぁ撮影入っても結局慌てるんだけどね。一時ごろ集合。三時まで話し合って、今度はそこから五時までロケハンに行ってきました。やっぱりなかなか脚本に合う場所てのはないもんだ。
さて、ここからが大変だった。五時になると梅田に行ったのだけれども、それは音楽製作してくれる人と話をするため。
今回の作品にしても目標は多々あるのだけれども、その中でも重点を置いているのは“一定以上のクオリティー”ということだ。自主制作の映画ではどうしても脚本や企画自体に面白みを求めてしまう。金銭面や経験不足、人手不足といった条件下、おもしろいものをとなるとやはりそこに学生は一番力を入れてしまうからだ。しかし、前作を作って痛感したことは、やはり基本的な作業をしっかりやっていなければ内容がどうであれ、本当の感想はいただけないと言うことなのだ。音が割れていたり、カメラワークが悪かったりとは決してあってはいけないことなのだが、やはり学生には難しい条件。しかし、そこがクリアーされていなければ、その内容にすら触れられる前に落とされてしまう。クオリティーは学生にとって基本条件であると同時に難題なのである。今回はそこを克服したい。そこを越さないで、次の、新しいことは出来ないと思ったからだ。そうの上で、奇抜の発想やら“逆に”といった作業が出来ると考えている。そういうことでその目標を果たすために“コンクール入賞”とういう目標を掲げた。これが達成できれば、先にあげた目標も達成できた証拠になる。
具体的にどうするのかは、色々とあるが簡単に言えば商業映画の作り方をなるべき再現することだろうか。そしてそのなかに既存曲の使用をなるべき避け、第三者に曲を作曲してもらうといった案がある。今日の会合はそのためのものだ。
その人は我が部の先輩で音大に行っており、前作でもオリジナルの曲を使用していた。前々から頼んであったので軽快な足取りでいってしまったのだが、かなりへこまされてしまった。やはりその道の人。かなり厳しい現実をみせつけられてしまった。曲をつくって譜面に起す難しさや音源の入手困難、アレンジ能力の是非やホールレンタル代、演奏者のギャラ、スケジュール・・・そんなに考えなくてもと少し思ってしまったが、その一方でこんなににも真剣にやられるとこちらとしてもちゃんとやらくてはと触発されてしまう。なるほど、これが人に頼む、コラボレーションの難しさと良さかと身にをもって感じた。結局、譜面に起すとこまではやってそれを実際音にする作業にする問題は後になって考えようという風にした。とりあえず脚本見てから考えると相手も納得してくれた。初めは脚本も見ずに断れてしまうのかもと不安であったが、なんとかこのような形になったので先ずは一安心といったところだろうか。まぁなんとかなるだろう。だって先ほど学生には金も経験も人でもないといったが、時間だけは腐るほどあるのだから。特に一回生である私にはね。