『LAST DAYS /ガス・ヴァン・サント』

shinka2006-03-31



散文詩的にバラバラになった映像、ある種の意思の介在を無くしてしまったかのような時間配列、鳴り響く音は重層し合い、主人公は森の中で独り言を呟く。


眠気にも似たダルさが体を覆い始めてきた。
しかし、その中で何かが重複される映像の中で浮き彫りになってくる。
緩やかにも、着実に何かが見えてくる。
それは他ならぬ唯の人間の孤独、喪失、消失である。
気付いた時には、もう遅かった。
だれもが抱いている寂しさをストレートに撃ち込まれた。
気付いたときには、もう遅かった。
彼は死んでいた。誰も彼を救えなかった。
カート・コバーンのように。
気付いたときには、もう遅かった。