さよならDV



DCR-TRV2100を購入してたのは大学一回の冬だった思う。
だからコイツと出会って早くも二年が経ったというわけだ。
コイツを手に入れてからはもう夢中で、レンズやフィルターなどをずっと考えていた。
後続機が出ると悔しくて、どうやったらそのスキルにバージョンアップできるか模索していた。
カメラを手にして出来ることや、作品の事を考える以前にアクセサリーなどを考えてしまうと言うのは、全くなっていないというか現代っ子だなと思う。


とは言うものの随分役ださせてもらった。
撮影でいろんな所に連れて行った。
その性で、ネジが緩くなったり、接触がわるくなったり、汚れたりもした。
大切に扱ってきたつもりだけど、手の行かない部分もある。


カメラを手にするというのは実際の所良い点ばかりではない。
いつでも撮れるだろうという安心感は、作品を怠惰させる。
だから『茜雲』という作品はコイツだから撮れたという面と、コイツだからこんな形になったという面との両側面が存在している。


どうやらカメラの前に俺の方がくたびれてしまった。
大丈夫、心配しなさんな。
タイトルに「さよならDV」なんて書くと、DVを売ったとか失ったとかに捉えられるかもしれないが、そうではない。
もう二年も使っているのに一度もメンテナンスに出していなかったので、少し前にヨドバシカメラに出してきたのだ。
さよならはその時のものだ。


本当は一年に一度に、しかもメーカーであるsonyに出したかったのだけれども、
前者はタイミングが、後者は保障期間があったので今回はヨドバシに出した。
メンテナンスに加えて、ジョグダイヤルの調子悪かったのでそこも指摘した。
修理に出す際に初めて気づいたのだが、ヨドバシの保障期間のサービスは修理一度しか保障してはくれず、保障期間内であっても消滅するのだと言う。
それってどう考えてもおかしい。
それでは保障期間という言葉自体に問題があるし、何よりも加入にあたってそんな話は一度たりとも聞いてなんかいない。
もしかしたら、サービス施行後に内容が勝手に変えられたんじゃないか。
胡散臭いぜ、ヨドバシ。


カメラは帰ってきた。
指摘したジョグダイヤル以外の機能に問題はなかった。
けれどもその指摘部分の修理費がやたらに高く二万円もした。
こんな小さな部品がそんなに高いのかと驚くこともあるが、
電化製品というのは往々にしてそういうものだ。
意外なものが驚く程に高価。
僕は一度しかない保障期間(こうなってくると嫌味にしか聞こえない名称)を仕方なしに使用した。
これからは一年に一度はメンテナンスに出すことにしよう。
これからも宜しく頼むよ。