終わらない歌も確実に終わるわけで・・・

shinka2005-11-27

今日、『茜雲』の音楽が全て終了した。

少し前から、音楽は大詰め(作品もそうであればいいが)で、出来上がった音楽を合わせたり、その他注文をしていた。

そして、今日は音楽担当の大森君がうちに来て最終調整。
前もって言っておいた尺などの微調整の音楽と追加分の音楽を持ってきてくれた。
しかし、再度合わせてみるとやはりちょっとだけ合わない。
そこで大森君は持参の小さいノートPCを取り出し、サッサと手直しをする。
時間にして約二分。仕事が速い。
僕が「あと二分三十秒長くして」と無理な注文をしても
その投げかけに頷く程のスピードで音楽を返してくる。
君が仕事相手で良かったよ。

あと作中で使用されている音楽を聞いてもらってタイミングとか音の大きさなども見てもらう。
途中で大森君が「なんか割れてる。音が悪い」と言うので
マスターの音を聞いてみると、確かにタイムラインに乗せている音と若干違う。
マスターと言っているのは、使用する際に
MIDIファイル→WAVEファイル→48ヘルツ・16ビット
と二段階に変換しているためである。
しかし、私が使っている編集ソフトではMIDIは認識できないので、どうしようかと思ったら、一番の違いが出るのは二段階目のヘルツの変換であるとわかり、それならばと全ての音楽を44ヘルツに変換。
多少の不安は残るが、多分相当高い音が出ない限り、音が悪くなるということもないので一先ず安心する。


そうこうして、『茜雲』の音楽は完成した。
思えば去年の春ぐらいからの仕事なので、一年半ほどの付き合いとなる。
未使用だとか再編などでお手間を取らせてしまった。
この場を借りて、本当に感謝する。
出来上がった音楽は曲数にして18曲。
そのうち劇中で使用しているのが15曲。
良くここまでやってくれた。
完成した曲は本当に良いもので、普段現代音楽などを作曲している彼だから、相当映画音楽、そして脚本からの「茜雲」を考えてくれたことだろう。
そういった意味では、この音楽達は監督の目ではない、もう一つの解釈によってつくられた「茜雲」と言ってもいいだろう。

さて、準備は整った。
あと少し。
頑張ろう。