『パッチギ/監督:井筒和幸』

shinka2005-02-22

やっと見れた。又してもバイト帰り、又してもレイトショー。でも1200円で見られるは嬉しい。
さてと私の周りのでパッチギブームなるものがその勢力を盛大にしてきているが、それにつられて私もこの映画に大いに期待した。そうして今日見た。

う〜ん、パッチギ!マンセーっ!!という感じにはならなかった。この映画を面白かったとか良かったなんて言っていいものかどうかというのは置いといて、うん、おもしろかったよ。唯、この韓国の問題・若者がどう受け止めるかというテーマについては小説の『GO』で自分なりに完結していた。『GO』は映画は駄目だったけど、小説は抜群に素晴らしい。初めて読んだときのあの衝撃と悲しみと生きる活力は決して忘れない。国とか個人とかそういう問題を現代を舞台として、僕らと全然環境の変わらない主人公がそれでも存在する差異に苦しみそして明朗快活な答えを出す。「国境線なんて俺が消してやるよ!」しびれたものだ。
話を戻そう。GOとパッチギの違いは時代である。パッチギは徹底的に1960年代それも京都を再現しようとしている。だからあの時代の苦しみ、あの時代の背景、あの時代の雰囲気がある。その時代に設定した意図もなんとなくわかるが、でもしっかり時代を描けていたかと言うとそうでもない。エキストラとして現場を見学したからかもしれないが、絶対あれ現代だもん。一番の見せ場である鴨川(かな?)での決戦でも、明らかに後ろにファミリーマートのあの緑と白の照明が輝いている。なんか、もうその瞬間はぁ〜って。60年代にファミマはまずいでしょう。あとオダギリジョーの扱い方がそれでいいの?って感じ。ゲロッパのラストでも感じた、えっ?それでいいの?っって感じ。話は変わるが、あの鴨川を土手をちょうどエキストラの帰りに通った。あの飛び石の上をポンポンと跳ねながら、病気だったアイツの話を聞いたっけ。その現場が映画に使われるとは、しかもその病気の友人に送った本も『GO』だったし、なんか変な偶然だ。
まぁこんなこと書いてますけど、ちゃっかし笑ったし、泣いた。ただ期待以上ではなかったということだ。期待しすぎたかな。
それにしてもあのヒロイン、めちゃかわいかったな。


GO (講談社文庫)

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