お掃除

目を開けてみれば悲惨な状態。
昨日の宴は残骸と匂いだけを残してどこかに消えた。
こんな日は一日中気分が優れない。
昼過ぎまでボーとして、まずは流し台。そこから山のような洗濯物を畳む。
そうすれば又綺麗なお部屋になる。
何も置かれていないシンプルな俺様の空間。
持っている靴を全部洗って物干し竿にかける。
一列に並んで浮かんでいるカラフルな靴は
どこにも行かなくてもいいという安心感の象徴だ。
部屋にいながらも自由を感じるこの良き日。
腹の底にはどす黒いアルコールが未だ残っている。